2024/06/23(日)Plague Road - Nintendo Switch

2023032623505600_s.jpg

Plague Road ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
Steam:Plague Road

プレイしていて終始、グラフィックや「おそらくやりたかったであろうこと」の魅力がバチバチに伝わってきて、私は本当にこのテイストが大好きで、それ一本でなんとかクリアまでこぎつけたぐらいですが、残念なことにゲーム体験としては殆ど悪口しか出てこない。

初回プレイ時から、戦闘のかったるさに早々に飽き、時には数ヶ月放置し、気が向いた時に続きをプレイする…のを何回か経てクリアしたのですが、ネットの情報漁っているとどうやらトゥルーエンドもあるそうで。せっかくだから1回トゥルーも見ておかねばと思うのですが…そうですね、気力が蘇ればやりましょう。

【注意】この記事の続きは大体がっかりポイントについての話になります。

とにかく全体的にかったるいんだ

ロード時間がまぁまぁ長い。


ソフト起動~タイトル画面が表示されるまでは適当なボタンを連打して約27秒。とはいえ、起動時はまぁいい。



接敵~戦闘開始までは4~6秒ぐらい。


2023032623504200_s.jpg

なんか途中で「フリーズしたんか?」と思うような、ぎこちない動きになるのも気になるんだよな…! 毎回起きるのでこれは仕様なのだと思われます。

グラフィック自体は2D(空間は3Dになっているがカメラ固定の見下ろし方というか…なんか名称ありそうですが分からず…!)だし、アイテムや敵キャラや設備やらにすごくバリエーションがあるわけでもないし、戦闘時の配置等はランダムにしても毎回何をそんなに読み込んでいるのかと思うものの、まぁ…程度の長さ。人間ロードにストレスを感じないのは3秒以下ともいうし、多分「ちょっとアウト」に感じる長さなんですね。

探索や戦闘の地味なストレスが募り続ける

戦闘はシンボルエンカウントなのですが、全ての敵の足が医者より微妙に速いため一定の距離をとれない配置の時点でほぼ戦闘に入るしかないです。

ダッシュや回避コマンドのようなものはもちろんなく、斜めに移動している間こそ少し速いっぽい感じはするものの、行く先に宝箱やサバイバー、単なる樹のような障害物等が配置されており、いつでも使える手ではないし、すごく速くなるというわけでもないし。

また、戦闘で経験値や回復アイテム獲得!…という要素はありません。一応攻略に必要なアイテムは落とすようなのですが、避けられないから戦闘を続けていたらいつの間にか必要量は集まるし、一定量集まればその後一切用がなくなるのでモチベーションを保てません…。

戦闘開始時はランダムに配置されるため、せめて前衛後衛などの役割分担だったり戦略だったり…というのを考えたくても正直あんまり役立たない。臨機応変とかいうほどのバリエーションがあるわけでもない。演出のカットもできない。

戦闘力増強の方法について

設備増強で新たな技の取得や所持品の枠拡張ができますが、医者以外のキャラクターのステータスを強化する方法はないので、少しでも楽に先に進むにはより能力の高いサバイバーを拾ってくるしかありません。

より強い敵の多いエリアに足を踏み入れてこそ、レア度の高い仲間が集まる…というのがゲームのセオリーだと思うのですが、その思い込みでなかなか気付けませんでした。どうもエリアによってキャラのレア度が変わるというわけでもなさそう、あったとて微々たる差だと思われる。効率でいえば序盤のエリアを周回しまくった方がおそらく良い。

このゲームのリスクリターンバランスの感覚どうなっているんだ。

良いように考えれば救済措置なのかも…。

主人公たる医者が何ともいえない性能

医者はパーティーから外せない。主人公なので。

唯一ステータスの増強ができるとはいっても、体力とスタミナが増えるというだけなので、つまり打たれ強くはなりますが、火力が上がったり移動範囲が増えたり範囲攻撃できるようになったり…はしないんですよね…。

職業は医者ですが、戦闘面では看護師のような回復手段もないため、ほぼ「狩人」とかそういう役割だと思います。

面倒くさすぎて編み出した回避手段(※あまり役には立たない)

「Yを押して宝箱やサバイバーに話しかけ、ウインドウが出ている間は戦闘に入らないため、そのまま敵が医者に向かって走り続けて端まで押しやられるのを待ち、敵が初期出現位置まで戻っていく最中(この間は襲ってこない)にすり抜けることで回避」という方法も何度か使った。何言ってるか分からない? 動画を見た方が早いですよね。


それもそれで毎度時間がかかるし、そもそもエリアの端に敵が出現していたらこの手も使えないので、回避策としては結局使わなくなった。本当にどうでもいい。

どうしても職種で格差が起きてしまう

最終的に回復薬は溢れて倉庫にしまえなくなります。なるべく全体攻撃ができるメンバーを入れて楽をしたい…となると回復特化の看護師は外すことになる。

農民は序盤の人員が足りない時こそ戦力として使ったりもするが、後になればレア度に関わらず施設強化用にしか用途がなくなってしまう。にも拘わらず(?)、顔立ちのバリエーションが妙に豊かなのは農民だけである。なぜちょっと愛着が湧いてしまいそうな仕様一番使い捨てにされる農民に用意したのか!?

プレイヤーの感情をどうしたいの!?

2023033021292200_s.jpg
2023033021292600_s.jpg
2023033022332000_s.jpg
上のスクショは一例で、まだまだいっぱいある。

この点については個人的には「最初のうちは全ての職業キャラにある程度の見た目バリエーションを設けるつもりだったが、開発中にそれどころではなくなってしまった」のかなぁ…と。あくまでも勝手な想像なんですが。

他、まとめ

ストーリーは完全にフレーバー程度の薄さなので、機械翻訳(かつ表示はおそらく繁体字…)であろうテキストの質はさほど気になることはなかったです。インディーズや低価格ゲーによくあるあれね、と受け止められさえすれば問題ないでしょうね。私はこれもこれで味があって結構好きです。

戦闘についても「常に緊張感のある歯ごたえのある戦闘が好み」という人であればそれなりに楽しめるのかも。

私にとっては強烈な魅力は感じるながらもゲームをやるのは結構な苦痛という、まぁ稀にあるタイプのゲームですが、目立ったバグもないし、下手なプレイをしても完全な詰みになることはないし、ゲームとして全く破綻はしていないんですよね。そこは最低限の品質はクリアしていると思います。

全体的に、きっと目指す方向性は良かったと思うんですが、楽しくプレイできるように盛り上げるポイントをうまく割り振れなかったのかな…という感想。あらゆるところに「惜しさ」を感じます。